エンジンリフレッシュ編

【どうしてエンジンのリフレッシュが必要となったのか?】

2020年の12月より、エンジンの始動が悪くなってきました。
冬場なので、プラグにガソリンが被ったのかなと思い放置(約10分)したらエンジンが始動できた。
そして春になれば、チョークも不要で始動も軽快でした。
それから冬季になると同じ現象が発生し、放置時間も年々増加となり30分位の放置が必要となりました。
特にエンジンのアンバランスや不調も出力低下も感じる事はなく、速度計の針も余裕で最高メモリを振り切ってましたので不具合要因の特定はできてなかった。
ご存知の通り、私は自動車整備工でもありエンジンの三要素を理解してます。
①強い火花
②良い混合気比率
③良い圧縮
以上の内容を簡易チェックすると以下の結果になります。
①プラグを外し状況を確認(真黒)し、清掃後にコードにプラグを差してクランキングする
 結果は良好
②キャブレターをオーバーホールして各部のエアブリード通気を念入りにチェック
 特に以上箇所はなし
③8mmプラグに対応したコンプレッションゲージを持ってなかったので、クランキングスピードと
 クランキング時の圧縮波長で簡易判断
 特に異常は感じなかったので問題視してなかった
燃焼室を見たいな〜と思い
Amazonで、5mmヘッドで2カメラのファイバースコープを購入
燃焼室内部を確認するも特に異常な箇所を見つける事はできなかった
以上の結果から、定期点検を繰り返し継続使用をする。
そして、2025年11月25日にエンジン始動不能となる(笑)

【有力な情報源により原因を特定】

RC30をこよなく愛してやまない
超有名なお方からアドバイスを貰い、Amazonで8mmプラグ対応のコンプレッションゲージを見つけて購入する
・各シリンダーの圧縮圧力を計測
 計測の結果、圧縮圧力低下の原因究明に至った
 [計測結果]  ※基準値 13.0±2.0kg/㎠
 No.1シリンダー  4.5kg/㎠ NG
 No.2シリンダー  3.0kg/㎠ NG
 No.3シリンダー  2.1kg/㎠ NG
 No.4シリンダー  8.7kg/㎠ NG
 No.1•No.3シリンダーのバルブクリアランス計測
 ※インテークバルブのクリアランスがほぼ皆無状態
【考えられる要因】
①バルブフェースとバルブシートの密着不良(クリアランス不良)
 ※バルブ突出しによる閉じ不良推測
②バルブの変形(ステム曲)
 ※摺動に不具合は見られない
③燃焼室にオイルを注入し計測するも変化はなし
 ピストンリングの損傷又はシリンダーの摩耗ではない
以上の結果から、エンジン単体修理の計画がスタートする

【エンジン脱着の準備】

初代VF400F(NC13)のエンジン載せ換え経験があるので特に不安要素は無かったのですが、流石に私も還暦までのカウントダウンが始まってるので38年前ほどのパワーは無くどう考えても一人で持ち上げしてエンジンを脱着などはできない。
力強いサポーターが必要でした。
エンジンリフターの作成です!

【エンジン離脱】

まずは外装パーツと各部の補機パーツ類を取り外し
エンジン離脱準備をします。
排出してる冷却水がピンク色なのが斬新かも知れませんが、トヨタ純正ロングライフクーラント(初回は新車時から7年、2回目以降は4年毎に交換)を使用してます。
分解前にエンジン単体を洗浄しました。

【動弁系のチェック】

各シリンダーを点検(バルブクリアランス測定)※0.03mm以下は計測不可
No.1シリンダー
 IN   0.03mm(X).   0.03mm(X)
 EX  0.22mm(O).   0.23mm(O)
No.2シリンダー
 IN.  0.03mm(X).   0.03mm(X)
 EX. 0.22mm(O).   0.22mm(O)
No.3シリンダー
 IN   0.03mm(X).   0.03mm(X)
 EX  0.22mm(O).   0.21mm(O)
No.4シリンダー
 IN   0.03mm(X).   0.07mm(X)
 EX  0.18mm(O).   0.23mm(O)
(基準値)※冷間
IN   0.12〜0.18mm
EX. 0.21〜0.27mm
エンジン圧縮圧力低下は各シリンダーのインテークバルブに原因があると特定。
シリンダーヘッドを分解して点検すると、バルブフェースの摩耗が原因でクリアランスが減少していた事によりバルブ閉じ不良が起こっていたようでした。
金属の熱膨張による影響もあり春にはクリアランスが確保できエンジン始動が容易にでき、冬季が近づくと熱縮小してクリアランスが無くなり圧縮不良が起こっていたようで原因が特定できた。
※レース界隈では、エンジンの使用状況でバルブは変形するようです

【必要部品の洗い出し】

再使用不可部品
①インテークバルブ(8本)エキゾーストバルブ(8本)
②各部ガスケット
最低でも上記の部品が必要となる
①については、生産終了部品の為ワンオフ制作か中古部品で対応(NG)
②オイルパンガスケット以外は入手可能なので(OK)
バルブについては予算と納期の関係でワンオフパーツは諦める
※参考価格 インテーク:12000円/本 エキゾースト:4200円/本
 総額で約15万円
オークションで中古ヘッドを入札するも予算オーバーで2連敗😭
その時に予想外の破格エンジンが出品された!
それは【水没エンジン】の出品です。
自分の勘を最大限に活用して落札を決行しました😜
勿論誰も入札もなくあっさり落札しました。
貴重なドナーエンジンです。

【普通のリフレッシュで終わらせて良いのか!】

簡単に言えば、「中古エンジンを載せ替えすれば良かったんじゃないの?」
って言われるんですが、生まれた時のオリジナルで保存したい理由があるのです。
このNC30が私の所にやって来た特別な理由があって、とっても大切にしています。
ですが、復活させるなら唯一無二の車体に仕上げたい思いが募ってしまったのです。
私の思想プロジェクトは、自分が持ってるエンジニアの技術を試したくて挑戦をすることです。
【そのプロジェクトは!】
 ①各部品のアンバランスを無くす
 ②各部品の作動するタイミングの調整
 ③エンジン出力をノーマルから10%UPを目指す
  ※フルエキゾースト+FCRキャブ装着車を上回るスペック
【その為に何をする?】
 ①ピストン・ピストンピン・コンロッドの各重量を均等に整える!
 ②基準値のバルブクリアランス調整ではなく、全気筒のバルブ開閉タイミングに
  合わせてクリアランス調整を実施する!
 ③走行距離も多いので、オーバーサイズピストンで圧縮比を上げる!
  吸気系統も吸排気干渉を修正して空燃比を同調させる!

【プロジェクトは後編へと続く】 ※6/21現在、後編作成中

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